140字でおさまんないこと

見たい人だけ見てくれ

「とてもじゃないけれど、私の口から言えたことではないわ。」

彼女の語り口はとても軽やかである。ふふ、と微笑をたたえる彼女。赤いワンピースのはしがゆうらりと揺れる……。

「なにも僕は明確な答えを求めて言っているんじゃあないよ……」

アラッ、そうなの、と彼女。

「あなたの話はいつでも的を得ていなくて私は退屈だわ。」

キィと啼きながらブランコも揺れる。彼女の動きに合わせて……。

僕と彼女はすっかり汗をかいてしまったソーダを、いっせーのーでで飲み干した。